SKKギアードモーター短納期修理
対処方法 | 緊急修理 |
---|---|
型式 | SKKギアードモーター AF45 |
カスタマーボイス | 出力部よりオイル漏れが発生している。 設備が長く止められないため、1.5日で修理を実施してほしい。 |
損傷状況 | 出力部からのオイル漏れと異常音発生。 |
所要時間 | 1.5日 |
処置・改造案 | モーター・減速機の軸受・オイルシールの取替 モーターコイル洗浄・乾燥 減速部歯車手入れ 出力軸オイルシール摺動面補修 |
修理や改造内容の詳しい説明
客先より、出力部よりオイル漏れが発生している。
設備が長く止められない為、1.5日で納品してほしいとの依頼で修理を実施しました。
整備機種はSKKギアードモーター、歯車の歯数差で減速させる、いわゆる歯車減速機です。
短納期対応できるようにサービスマンを工場内にスタンバイさせて作業を実施。
減速機を分解してびっくり、出力部から減速機内に水が浸入し、
軸受が錆腐食によりガタガタになっていました。
→ 軸受がガタガタになったことで、出力軸の軸振れが生じてオイル漏れが発生していました。
原因は経年使用によるオイルシールとオイルシール摺動面(軸側)の摩耗と考えられます。
軸が振れるため、減速機内部の歯車が片当たり等で傷だらけの状態になっていました。
減速機の中に8つ歯車があり、どれも傷だらけの状態でした。
減速機の軸受・オイルシール等の交換を行いました。
傷ついた歯車では異音が発生するため、歯面の手入れを実施しました。
オイルシール摺動部が摩耗した出力軸をそのまま再使用してしまっては、また同じ事が起こります。
今回は短納期ということもあり、スピーディスリーブという補修資材を使用しました。
また、水浸入対策として、シール接触型の軸受(写真の赤色が接触シール)を採用しました。
内部状況はこの様な構造です。
組立完了後試運転を実施したところ、異常音が発生しました。
歯車の傷が取りきれていなかったようです。
内部の歯車が8つあるためどの歯車に傷があるか特定が難しく、再度分解→点検→手入れ→手入れ→試運転。
このサイクルを5度繰り返し、納期期間ギリギリまで時間がかかりましたが何とか異常音を止めることに成功しました。